スキーボードが出来ること

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スキーボードに対する誤解

スキーボード、ファンスキーはいまだ世間の認知度は低く、スキボについてこのように思っている人が少なくないです。

  • 普通のスキーよりも短いから出来ることも少ない
  • 普通のスキーよりも短かいから子供のおもちゃだよ
  • 普通のスキーよりも短いから普通のスキーの方が偉い

これらは全て誤解です。

短いから出来ることが少ない

短いからこそ操作性がよく普通のスキー以上に色々なことにチャレンジ出来ます

短いから子供のおもちゃだよ

ある意味ではその通りかもしれませんが、子供よりも大人が夢中になるおもちゃです

短いから普通のスキーの方が偉い

ウインターギヤの違いで偉いとか偉くないとか誰が決めるのでしょうか?

これらの誤解はスキボの魅力を伝える人、すなわちスキボダ人口が少ないためにスキボの魅力が正しく世の中に知れ渡っていないために起こっています。

残念ながらスキボの魅力はスキボを実際に体験してもらわなくては分からないことが多いので、スキボ人口が少ない現状ではスキボの魅力が知れ渡っていたのは仕方がないことなのかもしれません。

しかしある程度スキーボード、ファンスキーを知っている方であっても、スキボは短いので普通のスキーよりも扱いやすいと言う理由から『スキボ=初心者向け』と言う認識をしている方もいるようです。

スキーボード、ファンスキーは操作性が良く、初心者が始めるのにはうってつけのウインターギヤですが、スキーボードで何かを突き詰めようとすると、実は普通のスキーと同等かそれ以上に奥が深いものがあるのです。

スキーボードが出来ること

それではスキーボードはどんなことが出来るのか?それを挙げてみます。

  • フリー滑走
  • 高速滑走
  • コブ
  • キッカー
  • ジブ
  • グラトリ
  • ちょっとした休憩
  • 集団滑走
  • パウダー滑走

ご覧の通り、ゲレンデで出来る遊びはほぼすべて楽しめるのです。それではスキボで出来るそれぞれの楽しみ方、それをちょっとした豆知識を交えつつ解説していきたいと思います。

スキーボードのフリー滑走

スキーボード、ファンスキーを一番楽しめるのがフリー滑走だと思います。フリー滑走とは『フリー(Free:自由な)滑走』であり極端に言ってしまえばジブでもグラトリでもフリー滑走になりますが、ここでは単独での通常滑走のことを指すものとます。

スキボの特徴である板の短さを利用した操作性の良さはターンの緩急も自由自在です。斜面と速度、それに気分に合わせて自分の思うがままに、ある時は大きく弧を描き、ある時にはクイックにゲレンデを疾走する。朝一番で整備後にまだ誰も滑っていないピステンバーンで雪飛沫をあげて滑ることが出来れば、それだけで一日大満足でいれるはずです。

誰でも手軽に滑ることが出来るようになるスキボですが、追求すれば非常に奥が深いです。その深さは滑走においても同様で、カービングやテクニカル的な滑走を綺麗にしっかりと行おうとすると、板が短いが故に誤魔化しがきかないシビアさがあり、ある意味では普通のスキーよりも難易度が高いかもしれません。

手軽に楽しめるだけではなく追求すると奥が深い、スキボのフリー滑走はそんな2面性があるのです。

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スキーボードの高速滑走

スキーボード、ファンスキーの高速滑走は前述のフリー滑走とはまた少々違った趣があります。フリー滑走が求めるのは楽しさと自由さですが、高速滑走に求めるのはスリルと爽快感と言ったところでしょうか。

もちろんある程度の技術がないと自分自身はもちろん周囲にも危険を及ぼす可能性があるので十分に注意して欲しいですが、生身である程度の速度を出すスキーと言うウインタースポーツにおいて、高速滑走と言うのは一つの醍醐味であると言えると思います。

高速滑走をスキボで行う場合、板の短さ故に普通のスキーよりも高い精度の技術と集中力を要します。しかし、だからこそスキーボードでの高速滑走が楽しいと言う方が一定数以上いるのは、スキーボードも本質的にはスキーであると言うことなのかもしれません。

スキーボードのコブ滑走

スキーボード、ファンスキーにコブ滑走と言うと『流石にそれは無理だろう』とお思いの人がいるかと思いますが、スキボとコブは意外と相性が良いんです。

コブ滑走のコツは簡単に言ってしまえば滑走のライン取りと荷重移動にあります。(簡単に言いすぎて語弊があるかもしれませんが、この場ではご容赦ください)このコツを実現するためには相応な経験と慣れが必要になりますが、コブを滑る上で必要な『コブ捌き』と言える技術は操作性が良いスキボと相性がいいと言えます。

また荷重移動については、普通のスキーではストックを利用するのですが、ストックを持たないことが多いスキボにとっては荷重移動は無意識に行っている得意分野でもあります。ストックを持つように手を斜め前方に広げるようにすればストックがなくても意外と滑れるものなんです。

板が短いとバランスを崩しやすいのでは?と思われるかもしれませんが、コブでバランスを崩して転倒する要因の多くは速度制御に起因します。速度を出しすぎて身体が置いていかれてると言うのはコブを滑ったことがある人であれば思い当たると思います。万が一速度を出しすぎて板が暴走してしまったとしても、それは速度制御や体幹バランスなどによるものであり、板の長さとはほぼ関係ありません。板の短さ故に多少踏ん張り切れないこともあるかしれませんが『スキーボードだったから転んだ』と言うことはありません。

高速滑走で速度に慣れてきたらコブ滑走にチャレンジしてみるのもいいかもしれませんね。

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スキーボードでのキッカー

スキーボード、ファンスキーでキッカーを楽しむにはいくつか注意点があるものの、スキボの特徴である板の短さによる板の軽さは、空中でのエアトリックの自由度を大きく広げてくれると言う魅力があります。

2000年ごろにスキーボード、ファンスキーブームがあった時のスキボの花形トリックと言えばエアトリックが主流でした。当時はフリースタイルスキーはさほど浸透していない時代でしたから、モーグルエアとも違う空中での自由な動きは正しくスキーボードの自由さを象徴したトリックだったのです。

現在はフリースタイルスキーなどでキッカーを飛ぶスキーヤーはさほど珍しくありませんが、それでも空中での自由さはスキーボードらしさを表現していると思います。

スキーボードでレールやボックスなどのジブ滑走

かつてのスキーボード、ファンスキーの花形トリックはエアトリックでしたが、実はジブトリックも当時から活発に行われていたトリックでありました。

エアトリックは空中での派手な動きで誰でも分かりやすいトリックですが、ジブトリックはボックスやレールなどの人工物で行うトリックです。非常に高い技術が求められ『言うは易し行うは難し』と言う言葉がぴったり当てはまるのがジブトリックなのですが、分かる人にはウケがよいけども、分からない人には残念ながら理解されない分野でもあります。

しかしスキボの特徴である板の短さはジブとも比較的相性が良く、基本的なジブトリックであれば普通のスキーよりもむしろスキボのほうが比較的早く習得できるかもしれません。

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スキーボードのグラトリ(グラウンドトリック)

現在においてスキーボード、ファンスキーが最も目立つ滑走スタイルと言えば何と言ってもグラウンドトリック、略してグラトリと言えるでしょう。

スキボの特徴を十二分に生かした独特の動きの数々は他のウインターギヤの追従を許しません。派手なものから玄人好みする動きまで、さまざまなトリックをゲレンデで行えば周囲からの視線を浴びること請け合いなのです。

またスキボの特徴である板の短さは仲間との距離を縮める効果もあり、これを活かした集団トリックはスキボのことを調べたことがある方であれば動画サイトなどで一度は目にしたことがあるかと思います。

スキボが出来るグラトリは非常に多岐に渡っており、ベーシックなものからハイレベルなもの、更にそれらを組み合わせたコンボトリックまで含めるとどれだけの種類があるのか把握しきれないほどです。

ちょっとした休憩

滑走時のちょっとした休憩、或いは仲間を待つ間の小休止。皆さんはどうやって待ちますか?普通のスキーであればその場で立って待つかと思います。スノーボードであれば恐らく座り込んで待つかと思います。

これがスキボの場合にはスキボに腰掛けて待つことが出来るんです。

片方のスキーボードを雪に刺して、刺した板のブーツに腰を掛ける・・・、と言葉では説明しずらいので写真をご覧ください。

スキーボードの休憩スタイル

スキーボードで休憩

非常に些細なことではありますが、スキボがスキボらしい一面であると言う象徴的なことなので敢えて出来ることの一つとして取り上げてみました。

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スキーボードの集団滑走

スキーボード、ファンスキーの花形がグラトリにあるとすれば、スキボでの集団滑走はスキボダが仲間との一体感を感じる『スキボの醍醐味』と言えるものではないでしょうか?

集まった仲間と和気藹々と滑るだけでも楽しいのに、ムカデ滑走やサークル滑走、手つなぎクロスステップなどの集団滑走を行えば、ただそれだけで自然と笑顔がこぼれてきます。

集団滑走の中でトレイン滑走と言うものがあります。これは前の仲間と同じラインをトレースして滑ると言う単純な集団滑走で、普通のスキーでも同様の集団滑走をすることがあります。しかし、スキーボードにおける集団滑走は距離感が違います。

それは物理的な距離ではありません。ただ仲間と連なって滑っているだけなのにそれだけで何とも言えない一体感、満足感を感じてしまうのは、一緒にいるのが同じスキボダだからに他ならないと思います。

スキボ仲間と一体感

言葉にすれば簡単でありふれたキーワードですが、これこそ実際に体験してもらわないと分からないスキボならではの滑走スタイルだと思います。

スキーボードでパウダー、不整地滑走

自由で手軽に楽しめて、どんな滑走スタイルであっても対応するスキーボード、ファンスキーですが、唯一苦手なのがパウダーや不整地の滑走です。

パウダーや不整地においてはスキボの特徴である板の短さや操作性がパウダーや不整地では逆に不安定さの元となります。雪に足を取られたり、新雪に板が沈み込むなど、これらの滑走に満足感を得るのは難しいのです。

しかしそう言った弱点を理解して、それでもなおパウダーや不整地と言ったステージに対してスキボにこだわる猛者も存在します。

斜度や速度などある程度条件は必要ですし、通常のスキーに比べると爽快感は低いかもしれません。それでもさまざまな工夫を凝らせばスキーボードでパウダーや不整地を楽しむことは不可能でありません。

スキーボードが出来ること まとめ

こうして一覧にしてあげると、例え板が短くても、スキボが出来ることは普通のスキーなどと比べてもほぼ遜色はないことが分かってもらえるかと思います。

残念ながら苦手分野も存在しますが、スキボならではの動きや自由度はそれを補って余りあるものであると思います。板が短いからこそ楽しくて自由なスキーボードの魅力を少しでも感じてもらえれば幸いです。

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